ANOTHER LOUNGE
私は元々洋服屋というか、洋服屋の接客が苦手です。
特に女性の服のお店でよくある声かけ「私もこの服持ってるんですよー」、「この服人気で残り少ないんですよ」という毎回聞く言葉や試着をした際の対応などが。
アナザーラウンジさんは、夫が服好きで、付き合っていた頃、デートで伺ったのが初めてです。
当初はメンズ服のみの取り扱いで、オーナーの矢口さん一人で経営されていました。
初めて伺った際に、張り付きの接客や定型文のような声かけをされず、ゆっくり服を見れたことが印象的でした。
セレクトショップなので、あまり聞いたことのないブランドの洋服が多かったのですが、そのブランドの服のコンセプトやデザイナーさんについてのお話も興味深く、気になった服を夫が試着した際も、どのように着こなしたいかや、サイズ違いでの服の見え方なども確認しながら、納得のいく服の選び方を教えてもらいました。
また、一度買った服を覚えてくれているので、次に服を買うときに、似た感じで合わせやすいのはこの服、違う印象にしたいなら、こんな感じはどう?などの提案もしてくれます。
流行のみを取り入れた服を扱っているわけではないので、次の年にもそれを活かして新しいアイテムを取り入れることができ、長く着ている服だと10年以上着ています。
夫の私服(仕事はスーツなので)はほぼアナザーラウンジの服です。
最初に訪れてから13.4年ほどですが、その間に店舗が二階から同じビルの一階へ移動し、アナザーラウンジの常連だった鎌倉君が店員になり(現店長です。この話も聞くと鎌倉くんの情熱がすごいなぁと思います)、そしてレディース服の展開が始まってから、女性目線も取り入れたいと伊藤さんが店員になり、男性2名、女性1名の今の体制になりました。
レディース服の取り扱いが始まってからは、私もお世話になっていますが、先に述べたような苦手な対応は一切なく、今回はやっぱり見送る…といったときも、嫌な顔もされないので、何も買わずに3人と話だけして帰ってくることもあります。
また、アナザーラウンジへは、夫と行くことが多いのですが、サプライズでプレゼントしたいときにこっそり1人で行き、服や小物を選んでもらうこともよくあります。
そんな時も、夫の好みや持っている服から考えての提案をしてくださるので、失敗したことがないです。
服に対しても人に対しても真摯な対応をされる3人が作り出す空間はとても居心地がよいです。
過剰な割引やタイムセールみたいな服の売り方はしませんが、3人の選んできた洋服が売れ残ってしまい在庫過多ということはないお店です。
むしろプロパーで売れてしまうほうが多いのかもしれません。気になっているけど、少し検討…と思って次に行くともうない?ということも多々。
服を愛する人たちが集まるステキなお店です。